海外だけではなく、最近日本でも目にするようになった、ピットブルによる襲撃事故。
相手は散歩をしていた犬ということもあれば、子どもや高齢者など、人へ危害を与えることもあります。
日本でのピットブルの飼育は禁止されていないため、もしかすると今後、道を歩いていてピットブルと対峙することもあるかもしれません。
本記事では、ピットブルに襲われたときにどうすれば良いのか、対処法を紹介します。
そもそもピットブルとはどんな犬？
ピットブルは、アメリカン・ピット・ブル・テリアを含む複数の犬種を指す総称です。
| 特徴 | 筋肉質で強靭な体 顎の力が強い |
| 分類 | 中型犬 |
| 性格 | 忠実で愛情深い |
ピットブルはもともと闘犬や作業犬として飼育されていたため、家庭で飼う場合は適切な訓練と社会化を受ける必要があります。
非常に強い力とエネルギーを持つため、経験豊富な飼い主が適切な管理を行うことが重要です。
ピットブルによる事故
飼い主に忠実で深い愛情を持つピットブル。
しかし、飼育の難しさから飼い主がコントロールできず、事故が起こることもあるようです。
ここでは、ピットブルによる事故はどんなものがあるのか、実際の事例を紹介します。
体長1メートルのピットブルに咬まれて4人ケガ
4月7日午後2時ころ、栃木県栃木市の路上で20代から50代の男女4人が犬に咬まれ、腕などにケガを負う事故が発生した。
「女性が愛犬のポメラニアンを散歩させていたところ、住宅から逃げ出した体長1メートルほどのピットブル系雑種犬が襲いかかったそうです。
愛犬を助けようとした女性が腕に、助けようとした男女3人も腕や手を咬まれました。雑種犬は住宅から逃げ出していて、飼い主は行方を探していたといいます」（事件担当記者）
https://news.yahoo.co.jp/articles/09b48a1e62349e62685a0c5417cc50f9a9b33b57
友人宅で遊んでいた10歳男児がピットブルに襲われて死亡
英ウェールズ、ケアフィリー郡ペントゥインで8日、学校から帰宅し友人宅で遊んでいた10歳男児がピットブルに襲われた。
地元警察が「子供の悲鳴が聞こえる」と近所の住民から通報を受けたのは午後3時55分で、ピットブルは特別に訓練を受けた拳銃所持警察官に射殺され、男児は救急隊員によってその場で死亡が確認された。
https://jp.news.gree.net/news/entry/4155603
幼い姉弟を襲って死亡させる事故が発生
米国のある家庭で飼っていた「ピットブル（ｐｉｔｂｕｌｌ）」犬２頭が幼い姉弟を襲って死亡させる事故が発生した。
今月７日（現地時間）、フォックスニュースによると、今月５日テネシー州シェルビー郡の住宅街で２歳の女児と生後５カ月の男児が闘犬の一種であるピットブルテリア２頭の攻撃を受けて死亡した。
２歳のリリーちゃんと弟のホレスくんは現場で死亡し、姉弟の母親カースティ・ジェーン・べナードさん（３０）はピットブルを制止しようとして大けがをして病院で治療を受けている。
https://s.japanese.joins.com/JArticle/296494?sectcode=A00&servcode=A00
ピットブルに襲われたときの対処法
ピットブルによる痛ましい事故は、全国で起こっています。
それでは仮に、リードのないピットブルを見かけた場合、また襲われた際はどうすれば良いのでしょうか。
その対処法を見てみましょう。
また、すべてにおいて可能な限り落ち着いて冷静に対処するのがおすすめです。
ピットブルを見かけたら①｜近づかずに110番通報する
もし道端でピットブルを見かけたら、近づかずに110番通報しましょう。
ピットブルは闘犬であり、噛みつかれると重大な事故となるおそれがあります。
そのため、110番して警察に適切な対処を依頼してください。
ピットブルを見かけたら②｜視線を外して気づかないふりをする
ピットブルを見かけても、近づかないのはもちろん視線を合わせないようにしてください。
人間同士の場合、目を合わせる行為は好意を表したり、敵意がないことを伝えたりという役割を持ちます。
しかし犬の場合はその逆で、ケンカの合図となることも。
ピットブルを見かけた場合は、視線だけではなく身体ごと明後日の方向に反らし、敵意がないことを示した上でそっとその場を離れましょう。
ピットブルに襲われたら①｜持っているものを投げて気をそらす
実際にピットブルに襲われた場合、持っているものを投げて気をそらすのが有効です。
ペットボトルでもバッグでもスマホでも、とにかく持ち物を投げてみましょう。
ピットブルをはじめとした犬はとても好奇心旺盛なため、噛むのをやめて投げられたものを追いかける可能性があります。
ピットブルに襲われたら②｜命令する
ピットブルに襲われたら、「ヤメロ」「ダメ」など、命令しましょう。
ピットブルがしつけを受けていた場合、そういったコマンドにより、言う事を聞く可能性があります。
命令する際は、弱々しさを見せず、自身が主人であるかのように、低く大きな声で発しましょう。
ピットブルに襲われたら③｜助けを求める
ピットブルに襲われた際は、大声で助けを求めましょう。
女性や小柄な人の場合、ピットブルの噛む力に対してうまく抵抗することができないかもしれません。
一人でがんばるよりもほかの人の助けを借りた方が、状況が変わることが期待できます。
助けを求めている場合は、急所である首を攻撃されないよう、手で防御しておくのが大切です。
ピットブルに襲われたら④｜仕留めるつもりで叩く
ピットブルが攻撃をやめない場合は、仕留めるつもりで強く叩きましょう。
叩く場所は、鼻、喉、頭の後ろのいずれかです。
「仕留めるつもりで」と書いたのは、生半可な攻撃ではピットブルの強靭な身体はビクともしない可能性があるからです。
まとめ
ピットブルは本来、飼い主に忠実な愛情深い犬であるものの、闘犬として品種改良された経緯から、スイッチが入ると死亡事故を起こすほど獰猛に豹変する可能性があります。
仮にピットブルと遭遇した場合、まずは襲われないように対処法を取り、襲われた場合は軽症で済むよう、さまざまな対策を講じるのが良いでしょう。
