
こんにちは、AZです。2025年4月に公開された劇場版『名探偵コナン 隻眼の残像(フラッシュバック)』を映画館で観てきました。
本記事では、あくまで一ファンとしての私的な感想をネタバレなしでお届けします。
今回は長野県警の大和敢助刑事を中心に描かれた重厚なミステリーで、シリーズの中でもかなり“本格派”な印象。アクションもありつつ、刑事たちの過去や人間関係に深く切り込んでおり、見応えのある内容でした。
「観るかどうか迷っている」「予備知識がないと楽しめない?」と気になっている方の参考になれば嬉しいです。
『名探偵コナン 隻眼の残像(フラッシュバック)』のあらすじ・基本情報
劇場版コナン第27作となる『隻眼の残像(フラッシュバック)』は、長野県警・大和敢助にスポットを当てた重厚なミステリー作品です。



まずは本作の公開情報や登場キャラクター、ストーリーの概要をネタバレなし・箇条書きで簡潔にご紹介します。
10か月前、長野県の山中で遭難した長野県警の大和敢助刑事。事件の記憶を失った彼の左目には、ある“残像”が深く焼きついていた――。
時を同じくして、長野の天文台で不可解な襲撃事件が発生。捜査に赴いた大和刑事は、現場で突如として古傷の痛みに襲われる。やがて彼の過去を知る人物が殺され、東京から毛利小五郎とコナンが長野へ向かうことに。
浮かび上がるのは、かつて起きた銃砲店強盗事件と、そこに関わった人々の因縁。そして、再び動き出す何者かの影――。
失われた記憶、交錯する現在と過去。コナンと刑事たちは、吹雪の山中に潜む真相へと迫っていく。
- 公開日: 2025年4月18日(金)
- 上映時間: 109分
- 監督: 重原克也
- 脚本: 櫻井武晴
- 舞台: 長野県・雪山エリア
- 主要キャスト: 高山みなみ、山崎和佳奈、小山力也、林原めぐみ 他
- 登場キャラ注目ポイント: 大和敢助、諸伏高明、上原由衣ら長野県警メンバーがメイン
実際に観た感想:ミステリーと人間ドラマが濃厚な1作!
実際に映画館で『隻眼の残像』は、これまでの劇場版とは少し毛色の異なる作品で、本格ミステリーとしての深みと登場人物たちの人間ドラマが丁寧に描かれていたのが印象的でした。
特に印象に残った3つのポイントに絞ってご紹介します。
①長野県警ファンにはたまらない構成
本作の最大の特徴は、大和敢助刑事の過去にフォーカスを当てていること。
TVアニメでは何度か登場している長野県警ですが、ここまで深く掘り下げたのは初。人間関係や葛藤が丁寧に描かれており、シリーズファンには非常に刺さる内容です。



特に、大和と上原由衣刑事とのやりとりには心を動かされる場面が多く、刑事ドラマ的な側面も魅力です。
②アクションと推理のバランスが絶妙!
本作は、迫力あるカーチェイスや銃撃戦といった定番のアクションに加え、コナン映画らしい本格的な謎解き要素も健在。
そのバランスがしっかりしているため、テンポよく楽しめる構成となっています。
一方で、過去エピソードとリンクする場面も多いため、しっかり“ついていこう”とする集中力が必要になるかもしれません。
③感動的な人間ドラマに心打たれる
今回の事件は単なる推理ものではなく、“心の傷”や“後悔”といった人間の感情に切り込んでくる作品でもあります。



ミステリーだけでなく、「刑事としての矜持」や「信頼」といったテーマが強く印象に残りました。
気になった点・注意点も正直に



本作は非常に作り込まれたストーリーですが、難解さもあります。
特に、過去の長野県警登場回(TVシリーズ)を見ていないと、キャラ同士の関係や事件背景を完全に理解するのは難しいかもしれません。
また、伏線の回収については「やや消化不良」と感じる場面もあり、観終わった後に“もう一度観たい”という気持ちが残る構成です。
こんな人におすすめ!
本作は物語の構成やテーマの深さから、誰にでもわかりやすい作品とは言えませんが、そのぶん刺さる人には非常に満足度の高い内容だと思います。
特に以下のような方には、本作をぜひおすすめしたいです。
- 長野県警メンバー(大和敢助・諸伏高明・上原由衣など)が好きな人
- アクションとミステリーの両方を楽しみたい人
- 多少難しくても人間ドラマ重視のミステリーが好きな人
- 1回目で理解しきれなくても、繰り返し観て考察するのが好きな人
上記に当てはまる方であれば、きっと『隻眼の残像』の奥深さを存分に楽しめるはずです。
まとめ|“静かな熱量”を感じる重厚なミステリー
『名探偵コナン 隻眼の残像』は、シリーズの中でも群を抜いて推理・人間ドラマに重きを置いた作品です。アクションも派手すぎず、雪山という舞台も相まって、どこか静かな緊張感が漂う構成でした。
特定のキャラ(大和や上原)に思い入れがあるファンにはたまらない一方、予習なしで観ると難解に感じる可能性も否めません。TVアニメでの長野県警登場回や、過去映画『漆黒の追跡者』などを視聴しておくと、より深く楽しめます。
伏線回収に物足りなさを感じる方もいるかもしれませんが、それも含めて“考察系”の楽しみが広がる一作です。